自分で考える力
最近、とても良いことがありました。開塾1年目のこの教室で、今年から習い始めた生徒さんも多い中、みんなが自分で反省点を言えるようになってきたのです。
「ここは上手くいったけど、ここが出来なかった。」
「どうすれば良かった?」
「もう少し、長い方が良かった。」
たわいもないやり取りのようですが、これは素晴らしいことです。お習字の上達の秘訣は、『たくさん見て、たくさん書いて、たくさん反省する』ことです。たくさん見るということは、お手本がどう書かれているか注意して見ます。(以前の記事「書と画」で書いた『観察力』に結び付きます。)そして、自分の字との違いに気付き、反省します。たくさん書くは、これから気長にそして楽しくおけいこに通ってもらうしかありません。大事なのは受け身ではなく、自分で考える習慣を身に付けてもらうことです。そして、それが上達への一番の近道なのです。
私は、「先生の言ったことは絶対ではないから、自分で工夫してやりやすいようにやってね。」と度々言います。実は私自身が子供の時に先生に教わったことを全く疑わず、大人になるまでやり続けていました。しかし、どうも苦手箇所があり、あるとき方法を変えてみました。結果、何十年と苦手だったものが克服出来たのです。私の先生が間違ったことを教えたという訳ではありませんが、うまくいかなければ、違う方法を探ってみるということも必要だということです。
今回はみんな、お習字の第一歩を踏み出せたような気がします。この調子で一人一人の個性を伸ばしていけるよう、みんなの成長を楽しみに、私はサポートやアシストに徹し続けたいと思います。
本田 春苑
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